革のダイヤモンドと評される”コードバン(cordovan)素材”は、年々希少性が増すばかり。今や高級革素材となっており、コードバン仕様の長財布も高級アイテムとなっています。原材料となる、農耕馬自体が極端に減少しているからなんですね。
cordovan仕様の財布に関しては、こちらの大人の男性を魅了するコードバン財布!(http://cordovan00.com/wallet0/)などもご参考にしていただければと思います。
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コードバン(cordovan)にも特性・風情が大きく異なる種類が?!
そんなコードバン長財布は、古き時代から多くの男性に高い支持を受け続けているアイテムのひとつです。ただ、昔は、”汎用品”として高い人気を得ていたものが、今では”高級品”として、憧れを含めた人気へと変化しています。
基本的に、”革素材””本革仕様アイテム(財布など)”は、時代が変わっても、素材・商品傾向には、あまり変化がなかったりするものです。”定番であることの強み”が存在しているのが本革財布と言えるのかもしれません。
”コードバン長財布”においても、価格・価値観こそ大きく変化してきましたが、特徴・デザインなどには、それほど大きな変化は無く、”定番であること”が好まれる要素となっています。
ただ、バリエーションという形で、「革の仕上げ方法」は多様化しています。古くは、”水染め仕上げ””ナチュラル仕上げ”のみが存在していたのですが、時代の変化と共に、少しづつ仕上げのバリエーションが増加。今では、「水染め仕上げ」「ナチュラル仕上げ」に加えて、「オイル仕上げ」「蝋引き仕上げ」の長財布が市場に存在するようになりました。
水染め仕上げコードバン!美しい艶感が命。
まず、CORDOVAN素材の代表と言えるのが”水染め仕上げコードバン”です。
CORDOVANの革表面を磨き上げた上で、水染め(アニリン染めとも呼ばれています。)にて、染色されたもの。素材が有する自然な美しい艶感が特徴となっています。
”水面の輝き(光の反射)”を思わせてくれるような、光沢感が水染めコードバンの命とも言える要素です。
CORDOVAN素材には、一般的な革素材に存在する”銀面(銀面層)”がありません。単一の革繊維層から成されているのです。ゆえに、コードバン長財布を使用していく中で、徐々に革表面の繊維が千切れ、毛羽立つようになっていくんですね。
この革繊維の毛羽立ちが目立つようになると、水染めコードバン特有の艶感が失われていくこととなるのです。革繊維の毛羽立ちが目立ち始めたら、専用ワックスなどでお手入れすることによって、再び光沢を取り戻すことも可能。ただ、長き時間経過の中で毛羽立ちを繰り返す内に、徐々にお手入れ効果も薄れていくことに。
艶感が失われたとき(回復することが難しくなったとき)が、水染めコードバン長財布の寿命となります。
*人気の水染めコードバン長財布。マイスターコードバン長財布「ハイフライヤー」
現在、大人気の水染めコードバン長財布をひとつご紹介。それがこちらのマイスターコードバン長財布「ハイフライヤー」です。
在庫なし(完売)期間が長く、再入荷まで時間を要しており、とても入手困難なアイテムとなっています。
内装にも、こだわりのイタリアオイルレザー(ミネルバボックス)を使用した贅沢感溢れる仕様に。エグゼクティヴなメンズ長財布として、発売開始以来、高い人気を維持しています。
財布としての使いやすさ(しなやかさ)を持たせた”オイルコードバン”
CORDOVAN素材は、もともと革素材らしい、”しっかり感(固さ感)”が特徴となっています。
新品時は、財布全体的に固さを感じるものですが、使用していく中で徐々に固さがほぐれ、財布の開閉もしやすく、手に馴染むようになっていくんですね。それが本革財布の魅力のひとつともなっています。
ただ、”革の固さ感”が苦手と感じる(使いにくいと感じる)人もいるもの。そんな課題を解消するためにと開発されたのが”オイルコードバン”です。
コードバン革繊維の中に、天然オイルをたっぷりと浸透させることにより、創出されるもの。革繊維の中に天然オイルが含まれることで、革にしなかやさが生まれることに。オイルコードバン仕様の長財布は、新品時から、しなやかさがあり、手に馴染みやすいのが特徴となっています。
近年では、”水染めコードバン”と”オイルコードバン”が双璧の位置づけに。人気のコードバン財布の大半が”水染め仕様”or”オイルコードバン仕様”となっています。
オイルコードバンは、水染めコードバンと比較すると、”自然な艶感”は薄れています。替わりに、天然オイルによる光沢が表れており、水染めコードバンが”華やかな&高級感のある艶”であるのに対して、オイルコードバンは”上品でシックな艶”となっています。
*最高峰オイルコードバン”ホーウィン・シェルコードバン”仕様の長財布「スタンフォード」
現在、CORDOVAN素材の中で最高峰に位置づけられているコードバンがホーウィン社が創出している”ホーウィン・シェルコードバン”です。
実は、この”シェルコードバン”はオイルコードバンとなっています。(ゆえに、オイルシェルコードバンとも呼ばれています。)
こちらは、そんな最高峰のホーウィン・シェルコードバンを贅沢にも、表革だけでなく、内革としても使用した、無双仕様仕立ての長財布「スタンフォード」です。コードバン長財布の中でも、最高級に位置づけられるアイテムのひとつと思っています。
ホーウィン社が認めた革ブランド&工房にしか、提供されない”ホーウィン・シェルコードバン”。シェルコードバン仕様の財布を創作していることは、革ブランド・工房として、確かな仕事をしていることの証となるのかもしれません。
シックな佇まいが魅力の蝋引きコードバン
CORDOVAN素材としては、低いシェアながらも、近年、日本において人気を得ているのが”蝋引きコードバン”です。
コードバンと言えば”艶感”という常識を覆す形で新たに「重厚感」と「シックな佇まい」という魅力を有することとなったのが蝋引きコードバンなんですね。
英国を代表する革素材「ブライドルレザー」に使用されている技法を使って、CORDOVANを加工することによって、誕生したもの。
天然蜜蝋を時間をかけて、革繊維内に浸透させることにより、作られた”蝋引きコードバン”は、ブライドルレザーと同様な”ブルーム”を有しているのが最大の特徴となっています。
”ブルーム”とは、革繊維内の天然蜜蝋が革表面化に粉状に噴出したもの。このブルームには、大きな機能性があります。革繊維内への”水の浸透”が防がれる・・弱撥水性をもたらしてくれるんですね。水染めコードバンやオイルコードバンは、「水の付着に対する弱さ」を有しているのが特徴のひとつとなっています。水付着によって、”水しみ”ができやすいんですね。
そんな弱点がカバーされているのが”蝋引きコードバン”なのです。
貴重な蝋引きコードバン仕様の長財布。大人の佇まいが魅力に。
”蝋引きコードバン”は、とても珍しい革素材です。現在、日本において、蝋引きコードバン仕様の財布を創作しているのは、ここでご紹介している、日本の革ブランドCOCOMEISTERのみかもしれません。
こちらは、そんなCOCOMEISTERの蝋引きコードバン長財布です。重厚感と大人の佇まいが魅力となっています。
革表面に噴出している”ブルーム”をそのまま風情として楽しむのも良いのですが、ブルームを拭き上げることによって、光沢感が生まれるのです。水染めコードバンの艶感とは、風情の異なる天然蜜蝋による光沢。いぶし銀の艶といった印象です。
こちらのアイテムは、素材がとても貴重なもの。正直、なかなか商品化(再入荷)される機会が少なく、非常に入手困難な長財布となっています。入手を希望する方は、公式SHOP内の「再入荷お知らせメール」への登録が必須かと。