本革財布は、「革素材の裁断」「縫製」などの過程を経て創作されます。

本革財布作りは、緻密さを要求されることもあって、すべての工程をオートメイション化(機械)することは、難しいものとなっているんですね。

本革財布を作り上げるには、かならず”人の手”が介在することとなります。

そんな”本革財布”において、”ハンドメイドの本革財布”と評されるアイテムがあります。これは、単に「機械で作ったもの」と「人の手によって作られたもの」という違いを表しているわけではないんですね。

”本革財布”における「ハンドメイド」とは何なのか・・そんなお話をしてみたいと思います。

スポンサーリンク




本革財布における”ハンドメイド”とは?!

”ハンドメイド”という言葉に対して、厳密には、定まった定義があるわけではありません。

ただ、「ハンドメイドの本革財布」と表した場合、必須条件となるのは、『革職人の手によって作られた革財布』であるということです。

ただ、「工場での大量生産品」においても、冒頭に記したように、すべてを機械にて対応することは出来ませんので、特に「財布を形作る工程(縫製)」においては、工場の作業員によって、行われるもの。

となると

”作業員”と”職人”との違いなのか??

といった疑問(課題)も出てきますよね。

「人の手によって、形作られているのであれば、ハンドメイドなのでは?」

と思ってしまうのも仕方がないことです。

ですから、本革財布において、ハンドメイドであることが表記されている(謳われている)場合は、単に職人さんが作ったものという意味だけではなくて、さらに、大切な要素が含まれていることを意味しているのです。(多くの場合)

それが”手縫いである”という要素なんですね。

財布の縫製には、「手縫い」と「ミシン縫い」が存在しています。

「作業員と職人との違い」は、なかなか明瞭に選別はしにくいものですよね。実際、工場に勤めている作業員の中にも、熟練の革職人と呼べる高い技術を有している人も存在しています。

ですから、単に、「革職人が作ったものをハンドメイドの本革財布」と呼ぶのには、かなり曖昧さが存在することとなるんですね。

そこで、『ハンドメイドの本革財布』と表現するための、最重要なポイントとなっているのが、「手縫いにて仕立てられた本革財布」であることなのです。

本革財布は、縫製することによって、形作られるのですが、その縫製方法には、「手縫い」と「ミシン縫い」の2種類が存在しているのです。

現状、一般市場に流通している本革財布の大半が”ミシン縫い”です。

それは、”ミシン縫い”の方が、素早く縫製することが可能だからなんですね。”手縫い”と比較すると手間がかからないので、作業単価(人件費)が安く済むからなのです。

”ミシン縫い”の特性!

ミシン縫い”ミシン縫い”は、上糸を下糸に絡ませる形で縫う仕組みとなっています。(図)

縫製に使用される糸は「化学繊維系素材」で作られており、細めの糸となっているのが特徴です。

ゆえに、シンプルなステッチラインとなっています。

”化学繊維系素材の糸””シンプルな縫製”であるがゆえに、下記のような特徴(デメリット)が存在することとなります。

*ミシン糸は化学繊維系素材で少々摩擦の影響がある。(損傷要因)
*手縫い糸と比較して、ミシン糸は細く耐久性に劣る。
*ミシン糸の場合、ほつれた時に修理がしにくい。

簡単に言うと、”ミシン縫い”は、糸が細く、摩擦の影響を受けることから、切れやすいんですね。(手縫いとの比較にて)。

しかも、シンブルな構造となっているがゆえに、いったん、ほつれが生じると、そこから解れが広がっていきやすいのです。

さらに、「補修がしにくい」ので、結局は、あまり、長きに渡って使用することが出来ない財布&使い捨ての財布となりやすいのです。

”手縫い”の特性!

手縫い対して”手縫い”は、もっと複雑な(緻密)な縫製構造となっています。

図のように、上糸と下糸を交差させる形で縫い上げていきます。

この縫製の形から、手縫い(ハンドステッチ)のことを別名「八の字縫い」と呼ばれています。

”ミシン縫い”と縫製の仕組みが違うだけではありません。”手縫い”に使用されている糸は、天然素材で作られているもので、「蝋引き」が施されています。

”蝋引き”とは、天然蜜蝋などを糸に浸透させる加工のことです。

”ミシン縫い”の場合は、ステッチ部分(縫製部分)から、水が内部に浸透しやすいのですが・・。”手縫い(八の字縫い)”の場合は、糸が太く、蝋引き加工されていますので、ステッチ部分から水が浸入しにくい作りとなっているのです。

”蝋引き”による撥水機能が働くからなんですね。

手縫い用の糸は、天然素材で作られており、太さがあることから、下記のような特徴(メリット)を有することとなります。

*菱目打ちによる穴に沿った、ステッチラインが美しい。
*素材の特徴に合わせて、縫う力加減の調整が行える。
*八の字縫いとなっており、ほつれにくい。
*糸がほつれたときに補修がしやすい。

”ミシン縫い”と比較すると、明らかに、ほつれにくく、財布としての耐久性が高いものとなります。

糸の解れが生じたときにも、補修がしやすいので、メンテナンスを繰り返しながら、末永く使用していくことが可能な財布となるんですね。

財布としての機能性においては、すべての要素において、”手縫い”のほうが優れているのです。

ただ、手縫いにて仕立てる上では、高い技術を要するもの。職人の技能が財布の機能性に直結することとなります。

下手な職人(技術が劣る)が手縫いで仕立てた財布ならば、ミシン縫いで仕立てられた財布のほうが、機能的に勝るものに。

大人のメンズ革財布といえる”ハンドメイド(手縫い)の本革財布”は、革職人の技術がとても重要なポイントとなるのです。

”手縫い仕立て”にこだわった、日本革ブランド「Crevaleathco|クレバレスコ」

長財布近年、本物志向の本革財布が高い支持を受けるようになっています。

そんなニーズ傾向に伴って、日本の革ブランドも多様化してきています。

そんな中、”手縫い仕立て(ハンドメイドステッチ)”にこだわりを持った、本革財布作りをコンセプトとしている日本革ブランドが登場。

それが”Crevaleathco|クレバレスコ”です。

こちらでご紹介するブリランテ × リザード仕様のラウンドジップ長財布は、Crevaleathco(クレバレスコ)の代表的な人気アイテム。

イタリア産の植物タンニン鞣し牛革「ブリランテ」をメインに、世界的にも高級革素材に位置づけられている「リザード(リングマークトカゲ革)」をアクセントに使用したラウンドファスナー長財布です。

”ブリランテ”ならではの、きめの細かさとエレガントな革表情が魅力となっています。

*素材:ブリランテ、リザード
*色彩:ブラック×グレー、ネイビー×ボルドー、グリーン×グリーン
*価格:¥64,800円(税込み)

ブリランテ × リザード仕様のラウンドジップ長財布の商品詳細・購入はこちらから(公式SHOP)

本革仕立ての財布情報!

  1. おすすめの長財布(メンズ)!個性的な革工房のLONG-WALLET【21選】

おすすめの長財布(メンズ)!個性的な革工房のLONG-WALLET【21選】

スポンサーリンク